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zoom RSS 佐野元春「BLOOD MOON」

<<   作成日時 : 2015/09/19 23:12   >>

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このアルバムが手許に来た時、社会的なメッセージ(それも痛烈で批判的な)を込めた内容なのかと思った。と言うのも、目に入ってきたのは
・「BLOOD MOON」というおどろおどろしいタイトル
・「危うさ」を表現しているように見えるジャケットのデザイン
・「すべては壊れてしまった」「なにもかも変わってしまった」等の悲観的な歌詞
だったからだ。

しかし、聴いてみたら思いは変わった。確かに批判や失望は込められているけれど、希望や励ましも込められている。今、このアルバムは「不確かな事だけが 確かなこの世界」を歩いていく為の羅針盤のような存在になっている。

気に入った歌ついて、簡単に書いてみよう。

「境界線」
このアルバムに込めた思いを、1つに集約したのがこの歌だと思う。
「右に 左に 世間を巻き込んでのバカ騒ぎ」に疲れた人に勧めたい。

「優しい闇」
この歌をアルバムの最初に持ってきてもいいように思える。(但しそうすると、「境界線」をどこに置くかで悩む)
なんだろう 人はあまりに傲慢だ
という言葉は、特定の立場や階層の人達ではなく、(自分も含めた)あらゆる人達に向けられている(当て嵌まる)と思えてきた。

「紅い月」
「BLOOD MOON」の意味はこれだった。
夢は破れて すべては壊れてしまった
と歌っているが、聴き手を突き放して絶望しているのではなく、現状認識している(させてくれる)歌だと思う。

「新世界の夜」
不確かな事だけが 確かなこの世界
というのはこの歌に書かれている。
歌詞そのものは「君」と「人」を対比させながら「(世界は)何も変わらない」という内容だが、これが優しいメロディに乗ると絶望ではなく、別のもの(達観や静かな決意?)を感じさせる。

「いつかの君」
どんなペテン師がそこにいたとしても 確かな君は惑わされない
という明確にポジティブな姿勢の歌であり、このアルバムの中で特に好きな歌の1つ。

「誰かの神」
批判というより、痛烈な皮肉が込められた歌。
どこかの教祖になりたいか 誰かの神になりたいか
というのは、もしかしたら佐野さんがそう言われた経験から来ているのだろうか。
聖者を気取っている妙な人
というのは、
誰かの神になりたいか
と言っている人なのだろうか、それとも言われている人なのだろうか。或いは両方なのか?

「キャビアとキャピタリズム」
明確に批判的なメッセージが込められた歌。
でも誰がマトモに聞くもんか 結局誰かの都合のせいさ
という事柄は、役人たちの言葉や宣伝文句に限らず、幾らでも飛び交っている。

「空港待合室」
このアルバムの中で特にお気に入り。
静かな歌い出しから一転して強く言葉を刻んでいくのに驚かされた。これだけ調子が変わる歌は初めて聞いたかもしれない。
けれど忘れられない歌がある 笑うにはまだ早すぎる
誰もがまた旅の途中
生きていて、考えられるなら、笑うのも、絶望するのも、まだ早すぎるということか。

「東京スカイライン」
これも特にお気に入りの一曲。佐野さんの歌としては珍しく、季節感が表に出ている。
結構な喪失感を含んだ歌詞なのだが、夏の終わりの夕暮れという情景描写とバラード調のメロディの組み合わせによって、喪失感が感傷的な雰囲気に溶け込み、すんなりと聴くことができた。

・・・・色々と書いたが、このアルバムを買ってからの約2カ月間、こればかり聴いていたような気がする。
実は最初に聴いたときに「ある程度聴き込まないと感想がまとまらないな」と思ったのだが、実際にその通りだった。そして、この記事を書いている最中にも、新しく感じたり思ったりしたことがあった。
1年後には、また違う感想をもっているかもしれない。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
元春らしいアルバムだね。
音楽的にはBURNに近い、海外スタジオ&外人アレンジャーだけど、歌詞はポエムリーディングぽい感じ。
(ポエムリーディングの方が、元春は批判的スタイルだけど、歌ではソフトだ)
筆者は「新世界の夜」~「私の太陽」の流れが好きだね(^-^)
ターク鷹
2015/09/22 21:24
>ターク鷹さん
佐野さんは前作「Zooey」から、純度が高まったというか、新しいフェーズに入ったように感じる。
「BLOOD MOON」の内容は実は普遍的なのだけど、すごく今の時代(状況)にマッチしているね。
まさひさ@管理人
2015/09/23 13:33

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