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戸井十月「道、果てるまで―ユーラシア横断3万キロの日々+4大陸10万キロの記憶」

バイクで旅した時の記憶というのは、他の旅の記憶よりも強く心に残るのだろうか。そしてそれは眼で見た風景だけだけでなく、肌で感じた空季の感触(のようなもの)として憶えているように思える。 この本はサブタイトルの通り、バイクでのユーラシア大陸横断記と、過去の4大陸旅行の記憶からなる本である。 序章にはこう書かれている。 バイクで旅す…
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村上春樹「騎士団長殺し」

久し振りの紙の小説として、村上春樹の「騎士団長殺し」を読んだ。 最近は根気が無くなったので、1400頁に近い長編小説を読み切れるか不安だったが、読み始めると勢いがついてすらすらと読み進むことができた。1巻あたりが460頁と短めであること、基本的に時間軸が前後せずに主人公の視点で話が進むのが読み易さの理由かもしれない。 ※作中には…
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村上春樹「職業としての小説家」

「職業」と「仕事」は、100%同じ意味では無いかもしれない。 でも私のように「仕事」と「プライベート」を極端なくらいに切り分けている者としては、この本のタイトルは 『生き方としての小説家』 の方が(良い意味で)相応しいと思う。 この本には色々なことが書かれているが、どれも村上春樹が自分の人生の中で「手応え」や「実感」を通して…
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フィデル・カストロ氏の死去に思うこと

昨日(2016-11-26)、キューバの最高指導者だったフィデル・カストロ氏が亡くなったと知った時は、ひどく驚いた。単に「外国の元指導者が亡くなった」というニュース以上の、より大きな衝撃を受けた、と言えばいいだろうか。 この先はちっと話が逸れてしまうかもしれないが・・・・・ そもそもキューバやフィデル・カストロについて関心を…
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村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」

今年はあまり本を読んでいない。1月末から2月半ばまで掛って「村上春樹 雑文集」を読み、次に「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を読み始めたら・・・・次の展開が知りたくて読み進んで、1週間もかからずに読み切ってしまった。 この小説の主人公は、村上春樹の作品としては珍しく、名前があり(タイトルの通り「多崎つくる」)、30代半ばで、…
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死ぬまで○○歳・・・・

村上春樹のエッセイ「走ることについて語るときに僕の語ること」を読んで、『死ぬまで16歳』という歌があることを知った・・・・と思っていたが、『死ぬまで18歳』(18 Til I Die)の間違いだった。 「永遠の16歳」と混同したのかな。 とは言え、「永遠の14歳」・・・より正確に言えば「死ぬまで厨二病」・・・の私(たち)にとって…
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最後の「別冊モーターサイクリスト」

バイク仲間のSNSへの書き込みで、「別冊モーターサイクリスト」が休刊になると知った。一番好きなバイク雑誌であり、現状では唯一買う気になれるバイク雑誌なのだが・・・・・ 偶然にも最後のBMW特集(通算422号)を入手できたのも何か縁かと思い、最終号(通算423号)を会社の帰りに買った。(販売日だというのに、残り2冊しかなかった) …
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危険を冒す者が勝利する?

先日、本の感想の中に「もっとも困難な方法が、もっとも生還率の高い選択だと言う事もあり得るのではないか?」と書いた。それで思いついたのが、「危険を冒す者が勝利する」という英陸軍特殊部隊・SASのモットーだった。 ところが、SASの画像を検索してみたら、徽章等に書かれているモットーは"Who Dares Wins"だった。これをGoo…
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辰野勇「モンベル 7つの決断」

この本、会社から「ビジネス本を読んで感想文を提出する」などという宿題を出されて困っている・・・・という人にお勧めです。エッセイのように読み易く、参考になる事柄が幾つも書かれています。 もちろん、モンベルファン、辰野勇ファンにとっては、読んで損は無い1冊です。 難点は・・・・・あっさり読めてしまう為に、大事な事柄を掴み取れたか不安…
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ジョン・クラカワー「荒野へ」

この本は、1992年4月にアラスカの荒野で腐乱死体になって発見されたクリス・マッカンドレスという若者について書かれたドキュメントである。マッカンドレスは裕福な家庭に育った優秀な学生だった。卒業後、アメリカを従横断するような大きな旅に出たが、最後の目的地であるアラスカで遭難し、餓死してしまったのだ。 冒険的な大旅行や辺境の旅に憧…
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赤瀬川源平「ライカ同盟」

追悼という訳ではではなく、本を切らしていたのでたまたま古本屋で買った。 内容は楽しく読めるカメラ小説が3編、ちょっと切なさもある天体観測小説が3編で、個人的にはどれも満足できる作品だった。 ところで、カメラ小説を読んでいたら、現代の「若者の○○離れ」に通じるものを感じた。 カメラ小説は1993~4年頃に書かれたカメラ好きの…
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酒井順子「ユーミンの罪」

バブル時代に大学生→新入社員を経験した女性が、リアルタイムで聞いたユーミンの歌と、その影響について書かれた本である。 初アルバムの『ひこうき雲』から1991年(バブル崩壊)の『DAWN PURPlE』について語っているが、取り上げていないアルバムや曲もかなりある。私の好きな曲で言えば『中央フリーウェイ』『DOWNTOWN BOY』…
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原題は「Darty Harry」か?

「どろんこハリー」という絵本をご存知でしょうか? 白い犬が汚れてしまって、飼い主に解ってもらえなくなる、という物語である。 最近気になっていたのは、 「どろんこハリー」の原題は、もしかしたら「Darty Harry」なのか? という事だった。 ウィキペディアで調べてみたら、原題は「Harry the Dirty Dog…
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安西水丸さんのご冥福をお祈りします。

2014年3月19日に、イラストレーターの安西水丸さんが亡くなった。 水丸さんは、村上春樹さんのエッセイにイラストを描いていた人として記憶に残っている。 特に「村上朝日堂」シリーズでの、ハルキさんの文章と水丸さんのイラストの「掛け合い」は絶妙だった。 亡くなったことには勿論驚いたけど、もう71歳になっていた事にも驚かされた…
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手短な読書感想文

「老人と海」(アーネスト・ヘミングウェイ) ・・・鮫退治がしたくなった。 「太平洋の薔薇」(笹本陵平) ・・・海賊退治がしたくなった。 「東京大空襲 B29から見た三月十日の真実」(E・バーレット・カー) 「ドイツ本土戦略爆撃 都市は全て壊滅状態となった」(大内健二) ・・・斜め銃や37mm砲で4発重爆を叩き落とした…
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突き抜けて行け

最近チェ・ゲバラについて戸井十月が描いた本を、2冊続けて読んだ。 その本によると、ゲバラは自分自身をこう表現したそうだ。 もし我々が空想家のようだと言われるならば 救いがたい理想主義者だと言われるならば できもしないことを考えていると言われるならば 何千回でも答えよう そのとおりだ、と (戸井十月「ゲバラ 最期の時…
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「ダメ人間」でいたくないなら「バカ」になれ

「水曜どうでしょう」の"ミスター"こと鈴井貴之の自伝(的私小説) 『ダメ人間 溜め息ばかりの青春記』『ダメダメ人間 それでも走りつづけた半生記』(MF文庫ダ・ヴィンチ)を続けて読んだ。 読んでいると、心が痛くなってくる。それでも読み進まずにはいられなかった。 「痛み」と同時に「共感」を覚え、「生きる力」・・・・と言うよりも「生…
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現実こそ悪い冗談?

人生は神様が二日酔いの朝に作った、世迷事の冗談だ これはジャック・ヒギンズの小説における名物男、リーアム・デブリンの言葉だ・・・・と聞いているのだが、どの作品に書かれているのか解らない。 一方で、現実の世界でこう語った人もいる。 僕は世界そのものが、一種のコメディーみたいなものだと思っています。 作家の村上春樹である。 (…
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石川直樹「最後の冒険家」

「好きな事をしていて死んだのだから、故人も本望でしょう」と聞くことがあるが、私はそう思う事は出来ない。 好きな事で死に至るようなミスをする・・・・・・私の場合なら、バイクを転倒させる等・・・・・・・のは、自分にとって不名誉な事だという考えがあるからだ。 だから、自分の意思で何かのリスクのある事(冒険から日帰り旅行まで)をする時には、…
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土井全三郎「陸軍潜水艦 潜航輸送艇マルゆの記録」

旧日本軍の陸軍と海軍の仲の悪さはよく知られている(実際はどうだったのだろう?)。 だからこの本(のタイトル)を最初に目にしたとき「海軍との仲違いした挙句、陸軍が自前の潜水艦まで作ったのか?」と驚きつつ呆れた。 しかし本書を読み始めれば、この潜航輸送艇が海軍との仲違いという低レベルな理由で作られたのでは無いことが解る。 日本…
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さようなら、内藤 陳さん

前記事を書いた矢先に、こんな事を知るとは・・・・・・ 日本冒険小説協会会長・内藤 陳さんが亡くなった。 私が冒険小説を好んで読むようになったのは、10代の頃に読んだ陳さんのコラムで方向付けされたからだと言っていい。日本冒険小説協会のホームページも出来て、これからもオモシロ本を紹介してくれると思っていたのに・・・・ かつ…
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内田幹樹「拒絶空港」

この人(元ANAの機長)の著書を全部読んではいないけど、エッセイも小説もハズレが無いように思う。 残念なことに病死され、本書が遺作となってしまった・・・・ 文庫版の帯には 放射能汚染×タイヤ破裂 空を彷徨うジャンボ機を救え! と書いてあるが、内容はそれとは裏腹だという感想をもった。 確かに整備員や定年間際の危…
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雨の日は車をみがいて

今回のタイトルは五木寛之の小説~車に纏わる話の短編集~から拝借した。 確か「黄昏色のシムカ」という話の中に 「雨に濡れた車についた水滴はきれいなのだから、洗車の後に雨が降ると怒る男は無粋だ」 というヒロインの台詞があるのだが、これには共感できる。 よくよく考えてみれば、雨に降られる前にワックスをかけておけば汚れ難いし、また汚…
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美達 大和「死刑絶対肯定論 -無期懲役囚の主張-」(新潮社)

この本を書店で初めて見たときは驚いた。「死刑」というものを誰よりも忌み嫌いそうな囚人自身が、 『死刑こそ「人間的な刑罰」である』(本書の帯より) と主張しているのだ。 ただ、著者は殺人事件を犯したことを真摯に反省し、自ら死刑を望んだが無期懲役となり、服役後は仮釈放を自ら放棄したという稀有な人ではあるが・・・・ (著者によると、囚…
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「セナvsプロスト」を振り返る

いま30代後半~40代の人は80年代後半~90年代初め(?)のF1ブームをリアルタイムで経験した世代じゃなかろうか。あの頃は日本人初のフルタイムF1ドライバー(中島悟)の誕生や、ウィリアムズやマクラーレンに載ったホンダエンジンの快進撃など色々な出来事があり、人それぞれに思い出があるかと思う。 ただしF1ブームの中には嫌な出来事もあ…
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2009GW浅草ブラックホール&赤羽ホワイトホール(2009-05-03)

人が(というか私が)モノを買うのは4つのパターンがあると思う。 ①買わないと困る(=必要性がある)から ②それを買うと明らかにメリットがあるから ③買わないと特に困る訳ではないけど、何かメリットがありそうだから ④単純に欲しいから(爆) とは言え「必要性」や「メリット」の見解の相違で、妻帯者の方々は苦労されていそうな気が・…
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極秘捜査 政府・警察・自衛隊の[対オウム事件ファイル]

友人から「極秘捜査 政府・警察・自衛隊の[対オウム事件ファイル]」(麻生幾、文集文庫)という本を貸してもらい、先日読み終えた。タイトルのとおり1995年に起きた地下鉄サリン事件や警視庁長官狙撃事件など、オウム真理教が起こした事件とそれに対する政府や警察、自衛隊の行動を書いたドキュメンタリーである。 オウム関連の事件はリアルタイム起…
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我々は○○があれば闘える?

「不肖・宮島 戦場でメシを喰う!」(ワールドフォトプレス)は戦場カメラマンの宮島茂樹が取材先で食べた軍隊のメシについて書いた本だが、その中でタリバンの兵士が 「我々はナンとカラシニコフがあれば、いつまでも闘える」 と言っていたと書かれていた。 また、インド軍の携行食(野戦食)が容器で運んだナンとカレーなのを見て、写真に 「我々は…
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新宿駅のベルク

社会人になってから最初の数年間、会社の帰りによく行ったお店がある。そこで(大抵立ち飲みのカウンターで)手頃な値段で美味しいビールや、ホットドックやサンドイッチ、ソーセージやその他色々な料理を楽しんだ。そして店の壁を使っていつも写真展をやっていた。ビールを飲んで食事ができるギャラリーのような小さなお店だ。 それがJR新宿駅の東口改札を出…
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隠された証言―日航123便墜落事故―

先日のツーリングでは日航123便墜落事故に慰霊碑(慰霊の園)に立ち寄ったが、そのきっかけになったのが「ストライク アンド タクティカル マガジン」2007年11月号に掲載された「御巣鷹山の暑い夏」(小林源文 著)と、表題の「隠された証言―日航123便墜落事故―」(藤田日出男 著、新潮文庫)である。 この事故の原因は、機体後部の圧力…
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