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zoom RSS 映画「スターファイター 未亡人製造機と呼ばれたF-104」

<<   作成日時 : 2017/06/29 22:06   >>

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F-104という戦闘機は、良い面ではスマートなスタイルや速度・上昇性能の高さ、悪い面では旋回性能の悪さや事故率の高さで知られていると思う。
高い事故率の例として挙げられるのが西ドイツ空・海軍で、917機導入して291機を損失(うち262機は墜落)し、116人のパイロットが殉職したという。

どうして「未亡人製造機」と呼ばれるほど事故が多発したのか?F-104に問題があったのか?米軍の核爆弾を積んで低空高速侵攻するという無茶な使い方をしたせいか?
本当の理由が解るかもしれない、と期待してこの映画を観たのだが・・・・却って真相が解らなくなってしまった。

前半はF-104のパイロットが主人公であり、事故の原因に成り得るものを色々と示唆している。
F-104自体に関するものは、主に装備品の不具合(姿勢指示器やエンジン、酸素供給システムのトラブル等)で、操縦の難しさについては(エンジンが停まった途端スピンに入るシーンはあったものの)それほど強調されていないと感じた。
機体以外の要因としては、整備マニュアルや運用面の不備が示唆されている。この映画の中の西ドイツ空軍は
事故調査や再発防止措置がまともに出来ない組織のように見えたが、司令官クラスの人の「いきなり900機も揃えたら態勢が追いつかない」というという台詞が、実態だったのだろうか。
また、雲に入った後に事故が起きるパターンが多かったが、これは訓練地であるアリゾナ(晴天が多い)と任務に着く欧州(悪天候が多い)の違いが原因だと示唆していたのだろうか。現実に欧州の天候に慣れる為の「ヨーロッパ化」と呼ばれる訓練が追加されている。

ところが、後半になって事故死したパイロットの未亡人が主人公になると
「西ドイツ政府が政治的理由と賄賂で、F-104という欠陥機を導入したせいで事故が起き、夫が死んだ」
と一貫して主張されるようになるのだが・・・・・・本当にそれが真相なのか?

最後に「責任の所在は明らかになっていない」と述べられ、殉職したパイロットの名前と命日がスクロールするのを見て、なんとも未消化な、モヤモヤした気分になってしまった。
「誰が悪いのか」以上に「何が原因か」「どうしたら防げるか」の方が重要であり、それを明らかにすることこそが犠牲者への供養になるのではないか?

映画の中で述べられていること、述べられていないことの両方を踏まえて、個人的な意見を言えば
・F-104で低空高速侵攻での核攻撃するという任務に無理があった
・マッハ2級の戦闘機の黎明期であり、何事についても現在ほどの安全性や信頼性がなかった
・パイロットに十分な訓練をしていなかった
・そもそも冷戦がなければ、こんな任務も、こんな事故も起きなかった
・・・等々、様々な要因が組み合わさって、これだけの事故が起きたのだと思う。

色々とネガティブなことを書いてしまったが、一方で冷戦下の欧州を雰囲気や危機感〜日本では他人事のように思えた脅威が、欧州では現実味のあるものだったこと〜を初めて実感させてくれた映画でもあった。

<参考文献>
文林堂 世界の傑作機No103 F-104スターファイター



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